司岐が妙な事を言い出したので、出来たコネタです。
小西が清正の子供産めば良いのに(ドリーム)









朝鮮行ってる時とかさ。
随分離れてて、やっと清正が会いに行ってもはぐらかされて、怒り心頭で踏み込んだら、ちっちゃいのが居てたりしてさ。

「こっち来たら、なんや腹の調子悪いなーとか思っとったら、違ったわ」

みたいな。
初めて会う父親に、びっくりして泣けばイイ。
流石の清正も動揺。

「…この子供は…?」
「何言うてはるん?お前の子やん」
「…は?」

小西見つけて、ぐずりながらよたよた近寄る子供。
ひょいっと抱っこして、清正の視線に合わせて一言。

「ほーら、お父ちゃんやでー?いつも言ぅてる、とらちゃんやでー?」
「は?」
「…とらちゃ?」

涙が滲む目をパチパチさせて、清正を見る子供。
色素の薄い行長の髪とは違い、清正と同じ漆黒の髪を持ち、顔立ちは行長に似た子供だった。

「…本当に、俺の子なのか?」
「だから、そう言ってるやろ。俺が産んだんや。…相手いうたら、お前しかおらへん やん」
「とらちゃ!」
「ほら。抱っこしたって」

ぎこちない動きで子供を抱く微笑ましい姿に、行長の口に笑みが浮かぶ。
まるで大木に蝉状態。
不安そうにしがみつく子供だったが、清正のヒゲが気になるらしい。

「う?」
「痛っ」

髭引っ張られた! だって、行長には無いから、珍しくって☆

「あ〜。そりゃ引っ張ったら痛い痛いやで」
「いたい。いたい?」
「…痛い痛いだ」
「ホンマ慣れとらへんなぁ…なあ、虎…コイツ。まだ名前無いんや。一緒に考えよ?」
「名前が無い?」

一年近くも? 驚いた顔を見せた清正に、行長がぎこちなく頷く。
清正は、腕の中で未だしきりにヒゲを気にする小さな存在にゆっくりと視線を落とした。

「でも…呼んでたんだろ、泣いたりした時、あやしたりするのに」
「いや、まぁ、そうやねんけど、それは仮っちゅうか…」
「何て?」
「う…笑うから、言わん」
「いいから、言ってみろ」

笑わないから、と言ってるそばから目尻に小さな笑い皺が出来てる清正。
何故か逃げ切れ無い雰囲気に、行長は観念したように口を開いた。

「ことら」
「ことら?」
「ちっちゃい虎って書いて、小虎…って、ほら、笑ろぅてるやんっ!!」

清正、ご満悦な様子ですよ☆

「笑ってるんじゃない。嬉しいんだ」

小虎を左腕に抱え、右手で行長を引き寄せ、抱き締める。

「有り難う。そしてすまなかったな。一人で大変だったろう?」
「ん…まあ、でも楽しかったし」

照れを隠す様にはにかむ行長に、そっと触れるだけの口付けを落とす。

「!?こ、小虎が見とるやん!」
「まだ解らないから、平気だろ」
「そ…」
「あ〜ちゃ。とらちゃ」

二人が小虎に目を向けると、小虎は天使の微笑みを浮かべた。










アホな司岐と佐々木でスミマセン。

育児が大変だったのはきっと、如安。

現在、小虎話で大盛り上がりなSGです。

20071021   佐々木健&司岐望