今年もヨロシク☆ 清正×行長 |
12月31日―――大晦日 23時を越えた頃…。 「う〜なんや甘いもん食いたい〜」 ゴソゴソと冷蔵庫や棚を探るが、目当てのものは見付からない。 ある物といえば、さきいかや、柿の種など、甘いとは程遠いものばかりだ。 行長はコタツで紅白を見る清正の元に向かう。 「甘いもん食いたい」 「何かないのか?」 「なんもない」 「そうか」 「買ってきて」 「いやだ」 「なんでや!」 「面倒だ。自分で行け」 「面倒だから清正に頼んでんねん」 「お前な…」 チョット怒れてくるが、年越しをケンカで過ごしたくはない。と清正は一緒に行くなら車出してあげました(笑) 「ローソンでいいか?」 「おおきに!あ。一緒に来る?」 「いや。車に居る」 「なら、珈琲買うてきたるわ」 行長は財布をにぎってコンビニに入って行く。 暫くすると袋を下げて戻ってきた。 「はい珈琲。それとこれもな」 「肉まんか」 「せや。コレめっちゃ美味いで。送ってもろた礼や」 「そうか」 清正に一つ渡すと、行長も違う肉まんを取り出す。 「じゃーん☆俺のは、フカヒレ入り〜」 「安上がりな幸せだな」 「何とでも言うとけや」 まぐまぐ食べる行長と、半分に割って食べる清正。 行長、清正の食べる姿が気になって仕方ありません。 中の中華餡が指につき、ぺろ、と舐める姿にドキドキです。 見られてるのに気が付いて、 「どうした?」 「!あ、ああ、普通のも美味そうやなって」 「半分食うか?」 「エエの?俺のは…普通にかじっとる」 半分を渡し、行長の食べてるのを手ごと引き寄せ一口食べる。 「美味いな」 「せ、せやろ!」 「…だが、こちらの方が美味そうだな」 右手にフカヒレ入。左手に肉まんを持っていて手が塞がっている行長の頬をスルリと撫で、下唇の形を確かめるようになぞっていく。 「き…」 「喋るな」 そのまま行長の顎を捕えると、震える唇を塞いだ。 軽い口付けを何度か交し、最後に深く合わせる。 「ん…」 遠くで除夜の鐘が聞こえる。 唇を離すと、行長は下を向いて清正から渡された肉まんにかじりつく。コンビニの明かり で見える顔は真っ赤だ。 「除夜の鐘聞きながら、こない事しとったら世話ないなぁ」 「消したい煩悩ではないから構わないだろ」 ラジオでは新年が訪れ、HAPPY NEW YEAR!あけましておめでとう!と騒いでいる。 「年明けてもうた」 「そうだな」 「清正」 名を呼ばれ顔を向ける清正に顔を寄せ、口端に口付ける。 「あけましておめでと…」 「ああ、おめでとう」 今年もよろしく。 終わり。 |
妙に甘いものが食べたくなって、本当にコンビニに買いに行ったのは佐々木でし。 今年もヨロシクお願いします! 20070101 佐々木健&司岐望 |